2007.02.15

テクニカルニュース

省エネ

省エネ診断でエネルギー費を大幅カット!

ビルの建設費は、ビルが解体されるまでにかかる費用も含めた総費用から見れば「氷山の一角」です。一般的なオフィスビルでは、LCC(ライフサイクルコスト)における建設費の割合はおよそ2割で、残りは運用段階のエネルギー費や施設管理費、修繕・更新費などが占めています。

中でも、建設費とほぼ同額を占めるエネルギー費の低減は、LCCの低減を検討する上で重要となります。


ライフサイクルで見ると建設費は氷山の一角

当社の省エネルギー診断は、現地での目視調査や管理データの調査、ヒアリングにより、施設の現状を正確に把握した上で、最も適した具体的な省エネルギー提案を行い、大きなエネルギーコストの削減を実現しています。

●省エネルギー診断の特長

  • 施設のエネルギー使用状況について、正確に把握することができます。
  • 診断結果に基づき、施設に最も適した具体的な省エネルギー提案を行います。
  • エネルギーの有効活用、費用削減のために中長期システムの改修についてご提案します。
  • ご要望に応じて、高度な専門知識が必要とされる法対応や、年次ごとの省エネルギー・効果量の把握・改善案をご提案します。

省エネルギー診断で運用コストと環境負荷を低減

京都議定書の発効を受け、省エネルギー法が強化され、一定規模以上のビル(事業所)に対し、エネルギー消費量を年平均1%削減する努力義務が課せられています。さらに東京都においては、地球温暖化対策計画書の提出が義務付けされ、その取組と評価がインターネット上で公表されています。企業の社会的責任(CSR)として、CO2削減で大きな割合を占めるエネルギー消費量の削減は重要なテーマとなっています。

エネルギー消費量や光熱用水費について、実際の使用状況を調査し、当社の豊富な実績に基づくデータベースと照らし合わせ、省エネルギーの可能性の有無を診断します。また、診断に基づき、具体的な省エネルギー対策の立案と、その費用対効果についてイニシャルコストを含めご提案します。

■オフィスビルにおける提案事例と効果

A事務所(築年数:16年、延床面積:209,755m2

光熱用水費の削減

削減率

主な省エネルギー提案項目

約26%(5年間)

・空調機自動制御の更新
・オープン化・ネット対応・PMV制御
・ゾーン別制御 ⇒ VAV個別制御に変更
・外気導入制御導入 ほか

・空調機配管更新

・空調機オーバーホール

・熱源廻りポンプ圧力調整

・中央監視設備更新

・事務室内照明器具のインバータ化(安定器更新)

・高効率誘導灯への更新

■省エネルギー診断の流れ

●現地調査

現地での目視調査や施設管理データの調査、ヒアリングなどを行います。


現地調査


ヒアリング調査

●エネルギー消費分析

エネルギー消費の推移変化や消費構造を把握し、消費特性を評価します。


エネルギー消費推移


ベンチマーク評価

●省エネ・CO2排出量削減提案

効果的な省エネルギー手法をご提案すると同時に、費用対効果を提示します。


省エネ提案と効果


運用対策と設備導入

●中長期システム改修提案

運用の変化、経年劣化などに対し、エネルギーの有効活用、費用削減のためのシステム改修をご提案します。


冷凍機設備改修提案(現状)


冷凍機設備改修提案(将来)

■各種コンサルにも対応

●法制度コンサル

診断結果をもとに官庁提出書類の作成支援やエネルギー管理士等の資格者の参画を行うなど、高度な専門性が要求される法制度への対応を行います。


省エネルギー法・東京都環境確保条例届出書類 届出書類

●省エネルギー、省コストコンサル

エネルギーのコンサルを実施し、年次ごとの省エネルギー・効果量の把握・改善案をご提案します。


年次省エネルギー実施スケジュール表


中長期CO2、エネルギー削減推移予測


簡易診断でエネルギー消費のベンチマークと取組状況を評価

本格的な省エネルギー診断に先立ち、当社が開発した簡易診断プログラムによりエネルギー消費のベンチマーク評価と省エネ取組状況の評価を行うこともできます。

簡易診断では、お客様がお持ちのエネルギーデータを受け取り、エネルギー使用量や使用パターンを評価するとともに、省エネルギー項目の抽出や省エネルギー効果の簡単な評価が行えます。

■簡易診断に必要な資料

●建物のエネルギー使用量データ(1~3年間)

電力・ガス・油・水の各月の使用量

●電力エネルギーヒアリングシートへの回答

省エネルギーの取組状況についてヒアリングさせていただきます。


電力エネルギーヒアリングシート
(運用項目・設備導入項目)

■診断結果(例)

●各エネルギー使用量、一次エネルギー消費量、CO2排出量の比較

各項目について年度別、月別の推移グラフを作成し、エネルギー消費の変化を明示します。


各エネルギー使用量・一次エネルギー消費量・CO2排出量

●他施設とのベンチマーク比較評価

エネルギー消費の位置づけの参考として、お客様の施設の数値をプロットします。


一次エネルギー消費量・水消費量・CO2排出量

●省エネルギー取組状況の評価

ヒアリング結果からお客様の省エネルギー取組状況の評価をさせていただき、今後の省エネルギー計画に役立てていただきます。


省エネ取組状況・要素ごとの省エネルギー項目の一覧