2009.10.08

テクニカルニュース

健康・快適

居住者の生活パターンを理解し、賢くなる省エネシステム

当社は、産業技術総合研究所、東芝など7社※1との協同で、居住者の生活実態に合わせて照明や空調を自動制御する住宅向けの新しい省エネシステム「生活行動応答型省エネシステム(BeHomeS)」を開発しました。

家庭内の総エネルギー消費量は、機器の大型化・多様化などにより年々増加しています。例えば、2007年度における世帯あたりのエネルギー消費量は、1973年度の1.4倍※2に達しています。そのため近年では、家庭用機器の省エネ化のみならず、最適化運転により無駄を省く新しい省エネ技術の開発が求められています。

開発したシステムは、住宅内ネットワークを通じて得られる家庭内機器等の運転情報などから居住者の生活パターンを自動判別し、その生活パターンに合わせて無理なく自動的に省エネを実施するものです。

今年8月から半年間、実験住宅における長期滞在実験を実施し、省エネ結果を検証します。事前に関東近郊の住宅を対象に行った調査結果では、本省エネシステムを適用すると約10%の省エネが可能であるとの見通しを得ました。今後は、実験結果を基にシステムをさらにブラッシュアップし、2016年における一般住宅向けの実用化を目指します。

産業技術総合研究所、東芝、東芝ホームアプライアンス、関電工、東芝機器、積水化学工業、先端力学シミュレーション研究所

資源エネルギー庁編「平成20年度エネギーに関する年次報告書」


各家庭の生活パターンに合わせ、照明・空調を省エネ自動制御

本システムは、人感センサーや温湿度計など住宅の内外に設置した各種センサーで収集した居住者の行動や位置情報および、照明やエアコンなど家庭用機器の運転情報から、居住者の生活パターンを把握し、これに基づいて各機器を省エネ制御します。

例えば、居住者が照明・空調等をつけたまま部屋を出た場合、システムはそれが消し忘れか否かを居住者のこれまでの生活パターンから推定し、消し忘れであると判断できる場合は照明・空調等を自動停止します。また、消し忘れではなく、すぐに戻ってくると判断できる場合は、無駄なON/OFFを排除するため、そのまま機器の運転を継続します。

システムは居住者の生活パターンを理解し、普段の給湯量を判断して無駄な湯沸かしを防止したり、調理、食事、テレビ鑑賞など生活シーンに合わせて調光や温熱制御を行うなど、家庭ごとに異なる生活パターンにあわせて合理的かつ無理なく省エネを行います。また、ブラインドやシャッター、排熱窓を周囲の状況に応じて制御するなど、自然光や通風を組み合わせた最適な省エネ照明・空調制御を行うことができます。


長期滞在実験により省エネ効果を確認

事前調査結果での約10%の省エネ効果を検証するために、実際にシステムを導入した実験住宅で4人家族による6か月の長期滞在実験を開始しました。

●実験住宅の概要

1階床面積:98.10m2
2階床面積:69.29m2
延べ床面積:167.39m2


実験住宅


滞在実験における居住者の行動推定データ(例)


居住者の行動推定に基づき、照明やブラインド、シャッターなどの機器を制御