2018.05.27

鍵を探せ!

オフィスでみつけた“新しい働き方の鍵”

日本の未来を変えてゆく進化し続けるワークプレイス

生産性向上を目指し、国をあげての「働き方改革」が推し進められている昨今。
その推進に向けては、残業廃止などの制度面や、働く人々の意識を変えることに目が向けられがちだ。
しかし清水建設は、「ワークプレイスの進化」が鍵になるのではないかと考えている。

生産性向上という命題がワークプレイスの概念を変えた

求められる業務効率と企業価値の向上

より良い働き方への転換を目指し、ワークライフバランスの見直しや、生産性向上への取組が進められる日本社会。解決策の一つとなるのが、業務効率アップだ。これについては、テクノロジーの進化が後押しになる。事務処理などの定型的な業務はコンピューターに任せられる範囲が拡大したうえ、クラウドの普及やスマートフォン、タブレットPCなどデバイスの進化が、場所を選ばずより効率的に業務を進めることを可能にしてくれた。

もう一つは、価値の向上だ。企業が展開するビジネスそのものの価値が高まれば、必然的に生産性も高まり労働時間の短縮につながる。そのために、新しいアイデアを生み出すような創造的作業や、意思決定の比重が高まっている。これらを実現するためのワークプレイスとは、一体どのようなものなのだろうか?

変わりゆくワークプレイスの概念

例えば個人のデスクが並ぶ列の間に打ち合わせスペースを設けた、ドーナツ型やミルフィーユ型のレイアウト。自席で業務をこなし、振り返ればプロジェクトメンバーと打ち合わせができるというように「集中」と「協業」を効率良く繰り返せるワークプレイスは、一人ひとりが考えたアイデアを、より高いレベルへと昇華させるために役に立つ。

また、1987年に世界で初めて清水建設技術研究所が提唱したフリーアドレスは、部署の垣根を越えて専門分野の違うプロフェッショナル同士の交流を促進し、社内コラボレーションを自然発生的に生み出す可能性を秘めている。さらに、社外の才能を取り入れやすい、開かれたワークプレイスのニーズも高まっている。カフェのように自由に出入り可能でありながらも、セキュアな環境下で企業と外部ブレーンが協業し、オープンイノベーションする場を持つことは、ビジネスにおける確かなアドバンテージになるだろう。

理想を実現する一点モノのものづくり

ワークプレイスの進化には、「働き方改革」を後押しし、日本の未来を変えるポテンシャルがある。しかし、企業の理念やビジョンが様々であるように、求められるワークプレイスも「イノベーションを起こしやすい環境」や「多様な人財が活き活きと働ける場」「働く人の健康・快適を実現するウェルネス空間」など千差万別だ。


理想的な働き方を探り、最適なワークプレイスを導き出していく

例えば三菱鉛筆の場合、新本社建設(2018年8月竣工予定)に向けて、ワークショップを継続的に行い、理想的な働き方を探っている。次世代を担う社員を集め、ステップを踏みながら課題を深堀りし、三菱鉛筆としてのワークスタイルコンセプト「つながる・ひろがる・創り出す」を導き出した。社員とともに紡ぎ出したコンセプトをワークプレイスの設計に落とし込み、レイアウトはもとより、ICTや文書管理などのシステム構築・ネットワーク提案を行っている。

さらに、工事施工から機器・什器の調達、移設支援に加えて施設管理や運用のアドバイスまで、清水建設であればワンストップで対応可能だ。設備はA社に、システム構築はB社にと個別に発注するのと比べ、全体最適を考えたマネジメントができることは言うまでもないだろう。そして、40年以上に渡って施設管理と向き合ってきたシミズ・スマートBEMSや先進のIPv6ネットワーク、人の在不在を検知して個人の好みに応じた環境を創り出すスマートワークプレイス環境制御など、理想的なワークプレイスを支える様々な技術も持っている。

クライアントの企業文化やワークスタイルを深掘りし、価値の高いワークプレイスをオーダーメードでつくり出す。ワークプレイスの進化を加速させるのは、清水建設ならではの総合力なのだ。

価値の高いワークプレイスが日本のワークスタイルを変えていく

進化を支える「出入り大工の精神」

変化の速度が早い現代においては、最先端のワークプレイスを構築したとしても、瞬く間に古くなってしまう。例えば可変性の高い空間レイアウトや、今後のAIやICT/IoTの発展にも柔軟に対応できるネットワーク構築など、先を見越した空間づくりが欠かせない。時にはフロアそのもののカタチを変えてしまうような大工事ができることも、ゼネコンならではの強みだ。また、クライアントがワークプレイスを運用し始めた後も、満足度調査を行い継続的な改善に活かしている。全てはビジネス環境の変化に対応しつつ、さらに一歩先を行く価値の高いワークプレイスであり続けるため。つくったら終わりではなく、「出入り大工の精神」でずっとお付き合いを続けていく。清水建設に脈々と受け継がれるDNAは、ワークプレイスの継続的な進化にも欠かせない。