論文紹介清水建設が発表した論文をご紹介します。

非線形均質化法に基づく複合地盤の全体剛性解析プログラムの開発

第81号2005年4月
石川明

沈下制御を目的として原地盤に剛性の高い杭、改良体を周期的に打設した複合地盤の変形挙動を検討する場合、等価な剛性を算出する均質化法は1つの有力な方法とみなされている。しかし、地盤-杭系で従来提案されていた方法は水平方向に同じ剛性を与える1次元的な方法であり、構造物の接地圧分布から生じる地盤の剛性分布などは考慮できなかった。このことから本研究では、(1) 寺田らの開発した非線形均質化法アルゴリズムに基づき、応力状態に応じた等価な剛性を用いて構造物の静的沈下量を算出する解析プログラムを新たに開発した。(2) これを用いた事例計算を行い、算出した沈下量がミクロ周期構造のみならず地盤の応力状態に応じた等価な剛性に基づいていることを示した。

A New Numerical Method for Evaluating the Overall Stiffness of a Pile of Soil Using the Non-Linear Homogenization Method

by Akira Ishikawa

This paper proposes new method for evaluating the mechanical behavior of a pile of soil. This method is based on a non-linear homogenization algorithm proposed by Dr.Terada and calculates the ground displacement from the stress- and strain-dependent homogenized tangent stiffness. Several example calculations simulating SCP improved soil clearly show that the mechanical behavior simulated by the proposed method reflects not only the periodic pile structure of the soil but the stress and strain states of the soil.

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