2022.02.07

建設的な未来(東芝)

SFプロトタイピング フェーズII

エンジニアによる未来構想 1

「建設的な未来」で好評連載中の日本SF作家クラブとのコラボレーション企画。これまで、多くのSF作家の方々に、清水建設の技術からインスパイアされた未来の世界を小説という形で書き表していただきました。今回、この新たなフェーズとして、外部からの視点ではなく、清水建設のエンジニアの視点から当社の技術をベースとした未来構想をつくり上げるSFプロトタイピング企画を開始しました。

SFプロトタイピングとは?

SFプロトタイピングとは、SFを通じて未来を試作(プロトタイプ)し、その未来へ照準を合わせて製品や事業開発、あるいは組織の変革を行う手法です。

株式会社東芝 CPSxデザイン部が協力

SFプロトタイピングを使った未来構想に取り組むにあたって、そのファシリテーションが成否を握ると考え、デザイン思考に定評のある東芝 大向真哉氏に相談を持ち掛けたことから、プロジェクトは走り出しました。

東芝では、ダブルダイヤモンドと呼ばれる課題発見・課題解決の2段階で発散と収束を繰り返すことにより課題を解決していくという手法に、ビジョン共有という3段階目を加えたトリプルダイヤモンドと呼ばれる独自のフレームワークで、顧客価値を生み出すデザインを追求しています。今回は、トリプルダイヤモンドにSFプロトタイピングを織り交ぜ、清水建設のエンジニア、SF作家、東芝のデザイナー他、多くの皆さんが一緒になって、未来の世界を探っていく取り組みになります。

トリプルダイヤモンドが特徴の東芝独自のフレームワークであるカスタマーバリューデザイン®

株式会社東芝 CPSxデザイン部 参加メンバーご紹介

デザイナー:(左上から時計回りに)大向真哉氏、増井史織氏、鶴見慎吾氏、田中翔子氏

SF作家・藤井太洋氏、イラストレーター・加藤直之氏とコラボ

今回のワークショップには、『建設的な未来』でもおなじみのSF作家・藤井太洋氏、イラストレーター・加藤直之氏にも参加していただきます。最終的にワークショップから生み出された世界を小説とイラストで表現していただく予定です。

SF作家
藤井 太洋(ふじい たいよう)

1971年 鹿児島県奄美大島生まれ。日本SF作家クラブ第18代会長。2015年 『オービタル・クラウド』で第35回日本SF大賞、第46回星雲賞受賞。2019年 『ハロー・ワールド』で第40回吉川英治文学新人賞を受賞。

イラストレーター
加藤直之(かとうなおゆき)

1952年生まれ、静岡県出身。千代田デザイナー学院在学時に同人会SFセントラルアートに入会。スタジオぬえ設立メンバーのひとりとなる。1974年、テレビアニメ『宇宙戦艦ヤマト』のメカデザインに参加。1974年、早川SFコンテスト・アート部門に1位入賞。SF小説の表紙や挿絵を描き始める。

いよいよ第1弾がオンラインで開催

記念すべき第1回は、コロナ感染者増を受けて対面から急遽オンライン開催になりましたが、白熱した議論が交わされ参加者皆さんが楽しんで参加されていました。通常の会議とは異なった手法に初めは戸惑いも見られましたが、普段頭の中にだけある思考やアイデアが、オンライン上にキーワードとしてあふれ出ていました。

ワークショップを繰り返すことでどのような未来が見えてくるのか、今後の展開をどうぞご期待ください。

参加者から出されたさまざまなアイデアをホワイトボードツールを使ってまとめていく様子

技術研究所を事前見学

2021年12月、ワークショップに先立ち、清水建設が現在取り組んでいる開発技術の理解を深めるため、藤井氏、加藤氏、東芝CPSxデザイン部・大向氏、乙葉氏の4名が清水建設技術研究所を見学に訪れました。

見学の様子を描いた加藤氏のイラスト

この日は、3Dプリンティングに最適化されたセメント系材料「ラクツム(LACTM)」とそれを実際にプリントしている現場の見学に加え、3Dガラスの曲面を接着接合するための支持部材の実物を見ていただきました。藤井氏、加藤氏は直接触れられるラクツムに興味深々。開発担当者を質問攻めにする場面も。今後のワークショップのヒントになることを期待しています。

  • ラクツムの開発者、技術研究所 社会システム技術センター 小倉大季主任研究員を質問攻めに
  • 3Dガラスを支えるチタン製の支持部材を前に興味の尽きない藤井氏、加藤氏